バンコク編

帰国
1月15日〔水〕39日目 帰国日
 昨日の夜も風邪で咳が酷く、ホテルに帰ってもなかなか寝付けなかった。
朝になり、ツアー会社の前で僕はまたキョンヒと待ち合わせた。
昨日、水上マーケットを周るツアーを一緒に申し込んでおいたのだ。
ツアー客は韓国人が多かった。
日本人もいるにはいるが中年のおばちゃんばかりだ。
まあ、日本人の若者はこういうのは好まないだろう。僕もそうだった。
バックパッカーのイメージとはかけ離れているもんな。
一方ツアー客で韓国人の若者が多いのは、考え方の違いか。
昨日キョンヒと話したときも、僕とはずいぶん旅行のスタイルが違うということが分かった。
彼女はどこに行っても現地のツアー会社でツアーを組んで参加していた。
僕が日本に帰った後も、一人でチェンナイ(タイ北部の都市)で筏乗りとトレッキングのツアーに参加するのだと意気込んでいた。
僕はツアーはお金がかかるし自由がなくつまらないだろうと決め付けていたところがあったが、しかし、ツアーも侮れないことがわかる。
水しぶきを上げて水路をボートで走る水上マーケットは意外にもかなり楽しい。
それから、「ローズガーデン」というテーマパークでは伝統芸能ショーや、象のパフォーマンスを体験した。
ああ象と友達になりたい・・・。



果物を売る女達。(水上マーケット)

午後になりキョンヒは僕の風邪がうつってしまったのか熱を出して元気が無くなってきた。
結構疲れていたのだろう、帰りのバスでも眠っていた。

ツアーが終わり、僕はキョンヒにお別れを言う。
別れるとき、僕は彼女から金色のブックマーク(栞)を貰った。
僕は何もあげられる物はなかったが、本当はそんなものは必要ないのかもしれない。
僕は彼女といれて楽しかったと言い、彼女も僕にそう言ってくれた。
一期一会。

僕の旅はここで終わるが、僕は絶対忘れない。
旅で出合った多くの人々を。

沢山のものを見て、沢山の事を学んだ。
この場を借りて感謝したい。

ありがとう。



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