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大都会カルカッタ
僕のインド旅行最後の都市・カルカッタへ向けて列車は走る。
隣のおじさんの鼾がとてもうるさくて僕は寝たり覚めたりを繰り返していた。
今回も20時間ほどの長い旅だ。朝になり電車に揺られながら日本から持ってきていた小説を読んでいた。
灰谷健二郎の「太陽の子」だ。あまりの感動に僕は泣きながら読んだ。
電車は午後4時ごろ到着した。
僕は終点ハウラー駅を降り、予想を超える駅の大きさに驚いた。
そして、駅から出てみてさらに驚いた。
「カルカッタってこんなに大きな街だったのか?」
街の規模はデリーより遥かに大きく、整然としていた。
僕は「深夜特急」のイメージが大きかったから、てっきりデリーよりさらに猥雑で劣悪な環境の町を想像していたのだ。
世界最悪の都市環境ってカルカッタの事じゃなかったっけ?
深夜特急からだいぶ年月も経ったから街の様子も変わったのだろうか。
(僕が見てきた感じではバナラシが最もカオスでその次にデリー、アーグラー、ジャイプルが並び、パトナー、そしてカルカッタが一番キレイ。ポカラとカトマンズはキレイさでいったらカルカッタと同じぐらい。)
僕は先の日本人の男女とオートリクシャーを相乗りし、あの有名な安宿街サダルストリート(*15)に向かった。
世紀末的イメージのビル。都会とは言ってもインドだけに中にはこんなお化けビルも存在する。
(*15)サダルストリート:バンコクの安宿街がカオサン通りなのに対してカルカッタといえばここ。
でも、地価が上がったためか本当に安いホテルは通りのもっと奥まった所に多い。
深夜特急にも登場したサルベーション・アーミーは今や超立派なホテルになってしまった!
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