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日本人?
6時間かかってジャイプルに着いた。
ところが降りる場所を間違えたらしい、先に欧米人が降りたのでつられて降りてしまった。
地図を見ると結構町外れで仕方がないのでリクシャーで行くことにした。
ところがリクシャーと交渉後、運転手はさっきの欧米人にも声を掛け強制的に相乗りさせられてしまったのだった。
それがブライアンと知り合ったきっかけだった。
乗っているとその欧米人のほうから声を掛けてきた。
「日本人ですか?」
へ?
まったく予期せず日本語が聞こえてきたので思わず
「Yes,I'm Japanese.」
と答えてしまった。
彼はブライアンと名乗った。
アメリカ人だがかなり日本語が話せるようだ。
まさかこんなところで日本語を聞けるとは思わなかったよ。
話を聞いていくと彼は日本の電通という会社で2年働いていたらしい。
だが今は退職して、以来6ヶ月間アジアを旅して回っているということだ。
これも何かの縁、僕らは友達になりPIZZA HAT(インドにもある!)で食事をした後、同じホテルに泊まることにした。彼はやはり英語圏の人間らしくロンリープラネットを持っていた。
せっかくだからロンプラに載っているホテルに泊まろう!
ブライアン曰くロンプラは情報量は多いが、字ばっかりで写真などが少なく見にくいらしい。
一方地球の歩き方は情報量が少なくあまり正確でもないが写真がふんだんに使われているので見やすく面白いと言う事だった。
確かにこのときロンプラを初めて見たがかなり分厚くて字ばっかりの辞典みたいなものだった。
ホテルはエバーグリーンという所でかなり欧米人向けにカスタマイズされた所だ。
さすがに8割方欧米人、外とは別世界だった。
静かで庭には緑が生い茂り白いテーブルが並べられてある。食堂の雰囲気も全然違う、西洋的だ。
ここである話を思い出した。
欧米人のバックパッカーは大抵やたらと荷物が多いということ。
彼らは自分の文化圏での生活を極力崩さないようにする傾向があるらしい。
自分のスタイルに合わないものは受け入れず、自分が慣れ親しんだもの使う。
そうすると必然的に荷物が多くなるというわけだ。
このホテルが外とは別世界だというのもそういった欧米人の気質と関係するところかもしれない。
一方的な理想の押し付けにならなければそういった気質も別にいいのだけれどね。
それに比べ日本人は比較的現地のやり方に溶け込もうとする傾向があるそうでデイバッグ一つで旅行する人も珍しくない。
和を重んじる日本人らしいと思う。
日本人宿に行っても日本の文化を感じさせるものはあまりないように思うのはそのせいかもしれない。
さて、僕の荷物はどうか?
ザックは80リットルと大きいが中身は極力減らしてきており初めての海外旅行にしては普通ではないかと思う。
一方ブライアンはどうだろう?
見てみるとでかいザックにパンパンに入っている。
中身を聞いてみるとネパールでトレッキングするために買った登山用品で、重いからそろそろアメリカに送ろうかと思っていたらしい。
その後ブライアンとエバーグリーン内にあるネットカフェを使った。
ここはさすが欧米パワーと言うべきか接続速度が他とは段違いに速い。
快適にメールも送れた。ふと隣を見るとブライアンが自分のデジカメをパソコンにつないでいた。
画面を見るとなんだかよくわからない作業をしている。なんと旅行しながら自分のHPを作っているらしい。
すげえぞブライアン!
しかもドメインまで持っているとはやるな!
ブライアンのHPはこちら→http://birtle.com
彼のHPを見せてもらった。
彼の探検の歴史がよくわかるHPである。
日本にいる間もよく登山などしていたらしくなんと南アルプスから北アルプスまで一気に縦断なんかしていた。
探検部員の僕としても嬉しく思わず尊敬してしまった。
それから彼はメールのやり取りをしたりしていた。
画面を見ると日本語である。
彼に聞くと少し前まで「侑架」という日本人女性と一緒に居たと自慢げに話してくれた。
黒髪で色白のすごい美人らしい。
うらやましい。
彼女は英語がめっぽう苦手らしくブライアンはいろいろ助けてやったそうだ。
今はラダック地方に向かっているのだという。
ラダックといえばカシミール地方に近い。
停戦ラインのすぐそばである、治安も悪いのではないのだろうか?
シュリナーガルでは湖に浮かぶボートハウスに日本人が監禁されたという話も聞く。
そんなところに日本人女性がひとりで行くなんてたいした勇気だと思う。
そしてクリスマス頃にはゴアに行く予定なのでブライアンはまた会えるかもしれないと言った。
会えるといいね。
しかしブライアンがそこまで言う美女を一度見てみたいものだ。
残念ながら写真は撮ってなかった。ちっ
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