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買い物天国カトマンズ
カトマンズはネパールの首都だけあってポカラに比べかなり都会だ。
インドの街は人と牛と犬のごった煮だった。
しかしここは整然とまではいかないまでも町は綺麗にされておりそこら辺にゴミが散乱しているという事はなかった。
やはりネパールはインドとは大違いだ。
インドはいったい何なのだろう?
インドがひどいのはきっとインド人の気質のせいに違いない。
まるで秩序がない。
平然と電線から電気を盗み、電車タダ乗り、リクシャーは99%ぼったくり。
あれじゃあ街が汚いのもうなずける。
しかしここにも観光客相手にガンバッテル連中はいる。
バスターミナルに着くと早速ホテルの客引きが大挙してやってきた。
うざったい。僕はホテルはホテル街に着いていろいろ見てから決めようと思っていた。
しかし、ナラエンから紹介されたタメルゲストハウスの客引きがやってきていたのだ。
紹介されたのが僕だとすぐ分かったらしくそいつはしつこく着いて来た。
ナラエンには断っておいたのにやはり連絡が回っていたか。
彼は巧みに日本語を使い僕を誘う。
嫌な感じの男だった。
いくらナラエンの紹介とはいえこの男についていくのは嫌だ。
僕はとりあえず激安のルンビニゲストハウスに行くといって無視した。
ところが行ってみるとルンビニゲストハウスはすでにいっぱいで入れない。
結局は面倒になってそのタメルゲストハウスに泊まることになった。
そこのドミトリーは一泊75Rsだったが、汚い部屋でしかもあったかいシャワーが出ない。
ここはポカラよりもさらに寒いというのにひどい。
僕は震えながらシャワーを浴びることになった。
ドミトリーは三人部屋で堀江さんという人が先に入室していた。
この日の夕食は堀江さんとステーキを食いに行った。
日本じゃ考えられないような安さで超肉厚のステーキが食えた。
堀江さんは旅をする前は自衛隊にいたらしい。
話を聞くと探検部など比べ物にならないようなサバイバル経験の持ち主だった。
自衛隊ってみんなそうなのかな。
彼は今回が初めての海外旅行で東南アジアからネパールに来て、これからインドに行くのだという。
すごく人のいい青年だったが英語がほとんど話せなかった。
インドに行ったらさぞかし大変だろう。
幸運を祈る。
夕食後は夜の街をいろいろ見て回った。
安宿街のタメル地区はトレッキングする人のためのアウトドアショップが多く、商品はどれも目を見張るような安さだった。
パタゴニアのフリースが600Rs(約1000円)!!?
そんなバカな!
よく見ろ!
なんかおかしくないか?
そう、ぱっと見は普通のフリースジャケットだがロゴ部分の刺繍が妙に荒いのだ。
これは・・・ニセモノだ。
しかもほとんどの店が同じような値段でこのようなニセモノを扱っている。
普通のフリース生地に後からロゴ部分だけを縫い付けているのは明らかだった。
しかしだ、モノ自体はそんなに悪くないのだ。
手触りだって日本で売られてるフリースとそんなに変わりはしなかった。
僕は厚手のフリースを一つ買った。
これでこの寒いカトマンズも快適に過ごせる。
胸にはノースフェイスのロゴがばっちり着いていた。
そのほかにもいろんな店が立ち並ぶ。
土産物屋、CDショップ、本屋etc…。コンビニもあった。
このセブンイレブンはポカラのよりはコンビニっぽい。
そしてスーパーマーケット。
ここには旅行者が必要とするような大抵のものが置いてあった。
これまでの旅ではこんな便利な店はなかった。
さすがはバックパッカーの聖地カトマンズだ。
カトマンズで買わずしてどこで買うというのだろう?
まさに買い物天国。
僕は買い漁った。
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