デリー編

二日目
 ひどい騒音にもかかわらず昨日はよく寝た。
昨日送迎で一緒にこのホテルに来た山本さんはこれから一週間でバラナシとアグラーを回ると言う事で早速ホテルを出発していた。
またしても一人だ。さてこれからどうしよう。
出発点と到達点しか決めてない僕はとくにどこに行かなきゃ行けないというわけでもない。
とりあえずは無事に着いたということで日本に電話をかけてみることにした。それからまたこのぼったくりホテルに泊まるのは御免なので別のホテルを探そう。
電話はホテルから掛けられた。
しかし料金のことが気になったのでフロントマンに聞いてみた。
するととっさに意味が分からなかったらしく横に立ってるおっさんがかわりに答えてくれた言葉は「Free,Zero 」
「えっ?タダなの?ラッキー!!」と掛けてみたが電話につながってる変な機械からレシートが出てきてしっかり代金は請求されてしまった。
タダじゃねーのかい!
抗議しようとしたがタダだよ言ったのはホテルとは関係なさそうなただのおっさん。
おそらくこんなのはこれから起こるであろうトラブルに比べれば屁でもないだろ。
ホテルを出ようとするとホテル従業員の少年が「次のホテルは決まっているか?」と声を掛けてきた。
決まっていないと答えると
「じゃあ案内してやる」
たった今してやられた(と思っている)のに付いていくのはどうなんだろと思ったが ホテルの少年がいかにも純真無垢な少年だったので断りきれず、 まあ気に入らなかったら別のところにいけばいいかと思っていた。
彼が連れて行ってくれたホテルの部屋は400Rs。
(約1000円)中級ホテルの値段で昨日のホテルの三分の一以下。
設備も1ランク上(さらにテレビ付)だった。
他も見ないで即決してしまった。


BACK TOP NEXT