ポカラ編

NEW YEAR FESTIVAL
 2003年1月1日(25日目)
昨日は風邪を引いていたのでパーティーも早々に切り上げすぐ寝てしまった。
起きて気付いたらもうNEWYEAR。
雨はまだ降っていたがもうすぐ止みそうだ。
風邪は一晩寝てだいぶよくなった。

今日はまずマヘンドラグッファという洞窟に行ってみることにした。
探検部たるもの洞窟と聞いて行かない訳にはいかないでしょう。
そこまではレンタチャリで行ったのだが、そのチャリのぼろいこと。
始めは乗ってて異常はなかったのだが、途中で泥はねを固定するネジが緩んでどっかに行ってしまった。
僕は道端に落ちていた布切れで応急処置をした。
マヘンドラ・グッファまでは10Km以上ありかなりの時間がかかった。
しかし、洞窟自体は50mほどしかなくかなりしょぼいものだった。
聞くともう一つの洞窟のほうが長くておもしろいらしい。
蝙蝠もいるという話だが、蝙蝠ぐらいなら日本でたくさん見てきてるのでパス。
一気に興味を失い帰ることにした。

むしろ面白かったのはその帰り道だ。
帰り道には自然史博物館というところがある。
そこはプリミティブ・ナラヤン・キャンパスの中にあった。
大学の中だ。
僕は構内に入って驚いた。
そこにいる学生たちが外の世界の人々とはまるっきり違っていたからだ。
素朴な外の人々と違って彼らは洗練されていた。
ポカラはネパール第二の都市だ。だからこの大学もこれだけ洗練されていてもおかしくはない。
しかしそれ以上に、彼らは見るからに裕福な家に生まれ育った子達であった。
上品で現代的な服装の女の子たち、草むらに座るカップル。青春を謳歌している。
僕は博物館を後回しにしてしばらく歩き回ってみることにした。
すると、遠くになにやらものすごく人が集まっているのが目に付いた。
行ってみるとそこではバレーボールの大会が行われていた。
女子バレーだ。
見た感じ15〜16の女の子たちだ。
しばらく見物して回っていると来客用の椅子がある所で声をかけられた。
学生の一人が席を立ち僕に譲ってくれた。
座っていいらしい。
座ると前の学生達がしきりに後ろを振り返り質問してきた。
しかし、そのどれもがどうでもいいような低俗な質問だった。
ネパールの女はどうだって?だまってろ!
俺じゃなくて試合を見ろっつーの!
結局奴らの頭の中にあるのは女の事だけだというのがよく分かった。
僕はがっかりしてその場を後にした。
しかし僕は一つ勘違いをしていた。
彼らの話だと試合をしているのは18〜20ぐらいの女の子だと言う事だ。
つまりはここの学生である。
驚いた!
やはりネパール人は年齢より若く見られるのだ。
ナラエンと二人の姉もそうだった。ネパール人は若いのである!


バレーボールの試合。

 その後博物館を見てレイクサイドに帰ると祭りは結構盛り上がっていた。晴れてよかった。
歩いていくと人だかりが出来ている。
見ると目隠しされた人が棒を振り回していた。
スイカ割りゲームだ。
ただし、叩くのはスイカじゃないけど。
棒を持つ男の一挙手一投足に歓声が上がる。おもしろそう。
様子を見ていると群集の中にホテルのマネージャーがいるのが目に付いた。
どうやらこのゲームを取り仕切っているのはマネージャーのようだった。
マネージャーに声をかけると僕にもやらないかと言ってくれた。
もちろんやりますとも。
このゲームは一回20Rs。見事ヒットすると近くのレストラン食べ放題券がもらえるのだと言う。
どうやらまだ成功者は出ていないようだった。
みんな惜しいところまではいくのだけれど最後の微妙な位置の調整が難しいらしい。
僕の番が来た。
完璧に目隠しされて三回回される。
「ジャパニー!」
といろんなところから声が聞こえるが方向は全然わからない。
僕は闇雲に突進した。
歓声がひときわ大きくなる。
「ん?近いのか?」
そして僕はもう一歩前に進むと係員に止められてしまった。「YOU FINISHED.」
目隠しをとると観客がすぐそばにいて僕がまるで見当違いの方向に進んだことが分かった。
歓声が大きくなったのは僕が今にも観客に斬りかかりそうだったからだった。
ネパール語でごちゃごちゃ言われても分からんもんね。
誰か他に日本人がいて指示してくれたら別だったろうけど。
まあこんなもんでしょ。おもしろかった。
 その他にも祭りではいろいろ催し物があった。
レストランは道路に席を拡張しており、アートギャラリーやケーキ屋さん等が出店していた。
先ほどまで綱引きの大会もあったようだ。
そして夜になるとネパリーのミュージシャンライブが始まった。
そのバンドが何者なのかは全く知らなかったが若者がたくさん集まりそれなりに盛り上がっているらしかった。
スピーカーの音が割れまくっていたけれど。

スイカ割りゲーム。これもすごい人だかり。


 今日はポカラで過ごす最後の夜だ。
最後にお別れを言おうと思ったがヘギョンは今日に限って帰りが遅い。
どうしたのだろう?
ホテルの従業員は誰も知らないと言う。
外は祭りだし何かやばい事に巻き込まれてなければいいけど。
心配だったのでヘギョンを探しに出ることにした。
だが、どこを探すというあてもない。
しばらく間道路沿いを歩いて探していたが諦めた。
外には怪しげな連中もいる。
外国人の女の子が出歩くには少々危険ではないのか?
いったいこんな時間まで何をしているんだ。
ホテルに戻り僕はナラエンとテレビでインド映画を見ながら待っていた。
しかし11時になっても帰ってこなかった。
心配だったが明日は早い。今日は寝ておかないと。


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