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<ソーミンさん>
ピイと言う町に着きホテルにチェックインするとすぐ日本語を話す男が近づいてきた。
どうせ観光客相手に小金を稼ごうとする人間だろう。
着いたばかりだというのに次の町へのバスの手配を申し出たり、両替を申し出たりしてきた。
彼は僕と話してもっと日本語を勉強をしたいのだと言うのだが、まあ本音はともあれ彼の情報は十分役に立った。
利害なしで友達になれるならいいなと思うが、これはこれでいいのではないか。
彼の名前は「ソーミン」
夕食時、彼は自分の奥さんが出しているモヒンガー屋台(ソーメンが入ったスープ)に案内してくれた。
僕は初めてモヒンガーを食べた。
納豆のような変わったにおいがするが安くてうまい!
100K(約12円)で腹いっぱいにはならないが小腹がすいたときに丁度いい量だ。
ソーミンさんは
「これを日本人はソーメンって言うよ、私の名前と同じだね。」と言った。
ソーメンとソーミンか、なるほど。
僕はここが気に入り毎日通った。
次に食べたときは最初食ったときの納豆のような独特の風味はなくなっていた。あれは一体なんだったんだろう?
もしかして納豆風味というのは実はスープが腐りかけていた味かもしれない!!!!
癖になりそう。
さすがミャンマー。
ソーミンさんはそこ以外にもナイトマーケットにも案内してくれたし、美容院にも案内してくれた。
美容院では英語のできない女性達に代わってソーミンさんは通訳までしてくれた。
インドのときもそうだったが海外に来たとき髪を切るのは僕の習慣になりそうだ。
僕はソーミンさんのおかげでうまく彼女達とコミュニケーションをとるとこができた。
でも多分、僕と付き合ってる間ソーミンさんはきっと商売上がったりだったろう。
僕がお金をあまり使わず、彼が持っているサイカーに乗らないかと誘ってきてものらりくらりとかわしてきたからだ。
後半になると彼は少し迷惑そうだった。
でもね、ソーミンさんががあくまでビジネスじゃなくて親切心で案内をかっていると言うんだから僕はお金をあげる気はないよ。
僕はスタンスのはっきりしない商売人には厳しくすることにしている。
地道に働いているソーミンさんの奥さんにこそ僕はお金を使いたいな。
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